2017.10.25 Wednesday

最新作「Pharaoh」制作完了、曲の解説

0
    毎度ブログの更新が久々になります。
    今回M3-2017秋の新譜「Pharaoh(ファラオ)」の解説をしようという記事です。
    クロスフェードデモは以下のリンクから聴けます。
    https://soundcloud.com/golmont/crossfade ファラオは皆さんもよくご存知の単語と思いますが、
    調べてみると歴史的に意味や発音が変わってきた単語だというのがわかります。
    これらの変化を利用して歌詞のテーマが思い浮かびましたが、その話はまた追い追いにして、曲の解説に移りたいと思います。

    01. Pharaoh
    視聴(SoundCloud)
    本作のオープニングです。
    エジプト風のメタルギターが鳴り響くサウンドトラックとでも言いましょうか。
    といっても楽器はよく分からずに使ってますが。 ジャケット絵を帆村紅さんに依頼するために一曲をざっと作って、デザインの参考にいていただきました。

    冒頭で鳴っている楽器は何と音?と思われるかもしれませんが、ギターです。
    もっと正確に言うと、7弦ギターに8弦用の弦を張ってクリーンで民族的に聴こえるような音作りをしたもの…長いですね。
    開始でいきなり9度とか、1オクターブ以上開いた和音で弾いているので、そちらでも民族的なアプローチになっています。
    一方、歪ませたギターも同じ機体で、今度はパワーコードで荒々しく弾いて対照的な感じが出るようにできたと思います。

    02. Where The Crucifier Is
    視聴(SoundCloud)
    意味は「迫害者の居るところ」
    フルで先行公開するために早めに仕上げました。
    デスメタルにエジプト風の音階とDjent(ジェント)の技巧的なリズムを組み合わせながら、展開によって使い分けていく前半は自分でも良くやったものだと思います。
    一般に、3つ以上の組み合わせは上手くいかないものだと言われていますが、
    僕はそれを2つの組み合わせが3通りあって、それらが全てよく混ざる物でなれけば上手くいかない、と解釈しています。
    ここでいう3通りの組み合わせとは、
    デスメタルとエジプト、エジプトとDjent、Djentとデスメタル
    のことです。
    制作者である僕はこれで上手くいったと思いましたが、どうしても自分の作ったもので贔屓目で見てしまうので、実際のところは皆さんに判断していただければな、と思います。

    序盤から複雑なドラムをかましてきますが、すさまじく大変でした。
    バンドだったらまずドラマーには渡せない鬼畜譜面ですが、一応手が3本以上要るような不可能譜面ではなかったと思います。

    03. ...And While She Left Weeping
    意味は「一方そのとき彼女は泣いたまま置き去られていた」
    前曲とは打って変ってクリーンなアルペジオがみずみずしく鳴って始まります。
    エフェクトのコーラスって、DAWでの制作になったら飛び道具に留まって基本的には使わないものと思っていましたが、
    クリーンギターにコーラスを掛けることの重要性がよく分かりました。

    話が飛びましたが、このクリーンのアルペジオと曲名のセットは半年以上前に浮かんだもので、
    モダンなヘヴィメタルなナンバーとしてどう使おうか悩んでいたものであります。

    中盤以降が結構な難産で、フレーズを切っては貼ってちゃんと繋がって聴こえるか試行錯誤したものでした。
    中盤のギターソロがとても良い感じに弾けて表現できたので、是非とも注目して聴いてほしいところです。

    04. Tomb Of The Un-born
    意味は「産まれなかった者の墓」

    元々はバンドで使っていた曲で、その時のライブ映像も音源も残っています。
    バンドらしさがある、と言えばそうかもしれません。
    曲名のUnbornをUn-bornに変えましたが、前者は産まれなかった者と言おうとしていたのが、どうやら胎児の意味で使われているようだったというのを受けてです。
    「胎児の墓」ではそれはそれでデスメタルな感じですが、英語話者に全く違うように伝わってしまうのは避けたかった事です。

    曲名に関してはこの辺にして、曲も演奏もストレートに攻撃性を出した曲になっています。
    ギター単体のアルペジオ以降でNileとは全く違ったやり方でエジプトの雰囲気を出しているなぁ、と思います。
    アルバム全体ではドラムに多彩な表現をさせている中、この曲で唯一ブラストビートを使ってる状態です。

    元々ライブ向きだったブレイクダウンを排除して、
    民族楽器と民族テイストなクリーンギターで大胆に癒しのパートを入れました。
    このおかげで後半の流れがスッキリして、どんどん後に引き込まれるように繋がっていく流れができたと思います。

    05. Lethargic Anarchy
    意味は「無気力の無政府状態」
    アルバム中、最も蛇のイメージが強い曲です。
    ミッドテンポで妖しく民族的な雰囲気を覗かせるあたり、Where The Crucifier Isの片割れとも言えるかもしれません。
    中盤でMeshuggahの影響を色濃く受けたDjentパートが展開されます。
    妖しいエフェクトの掛かったリードなんてそのまんま真似しています。
    終盤、ギターソロで諦念のようなものを表したつもりです。


    06. Encounter A New Personality
    意味は「新たな人格と出会う」

    本作を聴き通していてターニングポイントとなる曲です。
    「え、デスメタルなのにクリーン入れんの?」と思うかもしれませんが、
    前曲からの流れで絶望、ドン底と続いてからの救いに位置している曲です。
    CYNICの2nd以降の歌メロの特徴やリフの音使いを結構参考にしています。
    ポップな歌モノかと思ったら終盤で大どんでん返しがやってくるので期待しておいてください。

    07. Recovery Of Per-Ò
    意味は「ペル・アアの再興」

    ペル・アアとは現代でファラオと呼ばれている語の古代エジプト語での形です。
    本作のエンディングに位置する曲で、
    一曲目と同じように民族テイストな低音のクリーンで入りますが、
    実際に聴き進めていくとサスペンスな感じを匂わせる一曲目とは対照的に、
    癒しとメッセージに徹した曲になっています。

    ここは少し意外かも知れませんが、作曲が最も難しかったのがこの曲です。
    具体的にはシタールやタンプーラ、弦セクションとの声部の開き具合。
    非常に倍音の多い楽器では、3度のハモリが近すぎてどぎつい響きになるということ。
    最低6度開けないと自然なハモリにならない、というのが縛りになって中々難儀した所です。
    では弦セクションは3度でハモって良いかというと、
    これも今度はクラシック過ぎて民族的な雰囲気に合わない
    ということが起こり、泣く泣く6度でハモらせていました。

    しかしその苦心のおかげでエジプトの宮殿の雰囲気を終始出せたのではないかと思っています。
    ペル・アアが本来は宮殿を意味していたという背景にも合致します。


    さて、曲の解説はこのへんにして、歌詞に関することも別の機会に言おうかと思います。
    (忘れたりモチベが無くなったりする可能性もなきにあらず…)

    それでは、長文を読んで下さってありがとうございます。
    台風が心配ですが、M3のブースで会えることを心待ちにしています。
    Calendar
      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
    << October 2019 >>
    Selected Entries
    Categories
    Archives
    Recommend
    Links
    Profile
    Search this site.
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered by
    30days Album
    無料ブログ作成サービス JUGEM